
今回はブリヂストンが販売するブリザック VRX3(BLIZZAK VRX3)をレビューしていきたいと思います。
同メーカーのタイヤは価格が高いこともあり使用する機会が少なかったですが、街乗り用のダイハツ ムーブに履かせることが出来ました。
結論から言えば、高価格に見合うだけの品質と満足度を感じることができるタイヤだと感じました。
今回、ムーブに履かせた上で、様々なコンディションで走行することができたので、良い点やイマイチな点等をレビューしていきたいと思います。
ブリザック VRX3とは?
ブリザック VRX3は、ブリヂストンが世界56ヶ国で展開するタイヤブランド「ブリザック」シリーズのフラッグシップモデルです。
出典:株式会社ブリヂストン
ブリヂストン独自の「フレキシブル発泡ゴム」を採用し、効果的に路面の水を吸い上げることで、極めて優れた氷上性能を実現しています。
また「マイクロテクスチャー」と呼ばれる微細な凹凸を設けることで、初期段階でも優れた氷上性能を発揮できるよう工夫を加えています。

今回から、ゴム部分に「ロングステイプルポリマー」と呼ばれるゴムの硬化を抑制する新素材を配合。
発泡ゴムが持つしなやかさを長く維持できる工夫をしています。

他メーカーでは性能が低下する4年目使用後でも、高い氷上性能を実現しています。

また、トレッドパターンの見直しを行い、摩耗の原因となる局所的な接地圧の集中を低減し、トレッド面が路面に均一に接地するよう工夫をしています。


しなやかなフレキシブル発泡ゴムと新トレッドパターンにより、路面への密着度を高めることで、氷上性能を高めています。
ブリザック VRX3の良い点
圧倒的な氷上性能
VRX3の氷上性能は圧巻です。
過去にミシュランやトーヨータイヤなどのスタッドレスタイヤを使用した経験がありますが、頭一つ飛び抜けた性能はあると感じます。
普段なら早めにブレーキングする凍結路面でも、滑ることなく減速していくので、安心感が違います。
アイスバーンが発生しやすい北東北主要5都市での採用率が高い理由が分かります。



雪上性能も文句なしです!
コンフォートタイヤ並の乗り心地
VRX3は乗り心地も一級品です。
タイヤのゴム自体が柔らかいので、路面の段差などの衝撃を効率的に受け止めてくれます。
タイヤ自体の剛性感もあるので、スタッドレスタイヤにありがちなぐにゃぐにゃした感覚はなく腰砕け感もありません。



ムーブの乗り心地がワンランク上がった感じがします。
コンフォートタイヤでもこれだけの乗り心地を実現するのは難しいはずですが、スタッドレスタイヤで実現するとは流石のブリヂストンです。
ブリザック VRX3のイマイチな点
舗装路では摩耗しやすい
舗装路では摩耗が早いと感じます。
公式サイトではVRX2と比べて、摩耗ライフが17%向上していると言っていますが、VRX2の耐摩耗性は良くなかったので、VRX3は多少マシといった印象です。
車重が軽いムーブのような軽自動車であればまだいいですが、車重の重いミニバンやSUVではさらに摩耗が進みやすくなります。
ミシュランやダンロップの耐摩耗性に優れたスタッドレスタイヤに比べると、厳しい面があります。



その分、氷上性能は圧倒的なので氷雪路が多い環境下での使用が
適していると改めて感じます。
ロードノイズは多少発生する
ロードノイズはそれなりに感じます。
スタッドレスタイヤはゴム質が柔らかく剛性を保つことが難しいため、ブロックサイズが大きくなりがちです。
そのため、パターンノイズが目立ちやすく高速道路を走っていると「シャー」という高周波ノイズが聞こえてきます。




VRX3はスタッドレスタイヤの中では静かな部類だとは思いますが、それでもコンフォートタイヤと比べてしまうとうるさいと感じます。



今後の改良に期待です!
豪雪地の都市部、山間部等の過酷な路面環境に接する方に最もオススメ!
ここまでブリヂストン ブリザック VRX3の良い点、イマイチな点についてレビューしてきました。
氷上性能、雪上性能が数あるスタッドレスタイヤの中でも間違いなくトップクラスです。
都市部の交差点などの磨かれたアイスバーンや圧雪路での安心感も段違いです。
ただし、アスファルト路面等の舗装路では、摩耗が進みやすいです。
雪が少なく凍結路面を走る機会が少ない方であれば、ミシュランやダンロップ等のスタッドレスタイヤを使用することをオススメします。
総合評価
評価項目 | 点数 | 備考 |
アイス性能 | 国産最強クラス | |
ウェット性能 | 豪雨時でも問題なし | |
ドライ性能 | 剛性感に優れ、不満なし | |
効きの持続性 | 他社よりも優れる | |
静粛性 | 多少のロードノイズあり | |
乗り心地 | コンフォートタイヤと同等 | |
寿命 | ゴムが柔らかく舗装路で摩耗が進みやすい | |
コストパフォーマンス | 価格は高い |